在宅療養についてよくご質問いただく内容をQ&Aとしてまとめました。
※解説の内容は、当院で行っている実例に即しており、すべての診療所に当てはまるものではないことをご了解ください。
- 在宅医療の制度について教えてください。
- 在宅で療養している患者さんのご自宅に医師や看護師が出向いて、診療をおこないます。医師が定期的にご自宅に伺い診療するものを「訪問診療」、発熱時などに臨時で伺う診療を「往診」と言って区別しています。
- 訪問診療とはどのようなものですか?
- 訪問診療とは、具合が悪くなったときだけ医師が診察に伺うものではありません。通院が困難な患者様のご自宅に、定期的に診療にお伺いし、計画的に健康管理を行うものです。原則として月に2回以上の訪問診療をおこないます。
定期的な訪問診療に加え、緊急時には往診を行います。 - どのような人が対象になるのでしょうか?
- 原則として病院や診療所に通院が困難な方が対象になります。
- 具合が悪くなった時だけ、往診を依頼することはできますか?
- 初めてのご依頼の場合は病状の把握が困難なため、かかりつけの患者さん以外は緊急往診を行っていません。かかりつけ医や救急指定病院への受診をお勧めします。
- 病院に通院しながら、在宅医療を受けることはできますか?
- 毎週病院に通院できる方は、在宅療養の対象になりません。しかし、例えば、2か月に一度程度病院を受診し、その間に訪問診療を受けることは可能です。
- 在宅療養を始める前に準備することはありますか?
- まず、在宅主治医を選ぶことと、介護保険を受ける準備が必要です。
在宅主治医の選び方は、下記の項目をご参照ください。
介護保険については市町村または、地域ケアプラザで相談にのってくれます。 - 在宅主治医はどのように探せば良いでしょうか?
- 現在病院に入院中・通院中のかたは、病院の医療相談室(病院により呼び方が異なり、医療連携室・)に相談されることをお勧めします。病状に合った往診医を紹介してもらえます。
また、横浜市であれば、地域ケアプラザや各区医師会でも相談にのってくれます。
在宅療養では医師との信頼関係が大切です。正式に依頼する前に、医師と面談して相性が合い、信頼できそうな医師を選んでください。
在宅医療を始めるには、訪問看護ステーションに訪問看護を依頼する必要もあります。
医師やケアマネージャーと良く連携のとれる訪問看護ステーションを選んでください。 - 在宅療養支援診療所とはどのような診療所ですか?
- 在宅療養支援診療所とは在宅医療を提供している患者さんからの電話連絡を24時間体制で受けることができ、いつでも往診を提供できる診療所のことです。訪問看護についても24時間体制の訪問看護ステーションと連携することが定められています。
- 夜間や休日などに具合が悪くなったらどうすればよいでしょうか。
- 当院は在宅療養支援診療所として厚生労働省から認可を受けています。
24時間、365日電話連絡が可能です。電話で病状をお聞きし、必要に応じ医師または看護師が往診します。 - がんの末期と言われましたが、在宅療養は可能でしょうか?
- もちろん大丈夫です。当院では医療用麻薬や鎮痛補助剤などを使い、在宅での緩和ケアを積極的におこなっています。
- 最後まで自宅で過ごすことはできますか?
- 最後まで住み慣れたご自宅で過ごしたい、というか方が増えています。
当院でも年間60名近い方を在宅でお看取りしています。
疾患は老衰、脳血管障害、肺炎、悪性腫瘍、など様々でした。 - 癌の緩和ケアが専門のようですが、普通の病気でも診てもらえますか?
- 原則的にどのような病状にも対応させていただきます。詳しくは電話でお問い合わせください。
- 希望の日時に訪問診療してもらえますか?
- 効率的に訪問診療を行うため、曜日によっておおよその訪問ルートが決まっています。
ご住所が訪問ルートから大きくそれる場合は、ご要望に沿えない場合もあります。 - 薬の配達はできますか?
- 当院は院外処方で診療を行っていますので、処方箋を発行し、ご家族にお近くの薬局で薬を受け取っていただいています。かかりつけ薬局がない場合には薬を宅配している薬局をご紹介します。